menu

缶のまわりのこと

お菓子のミカタの菓子缶をご使用いただいている洋菓子店さまの声や
缶にまつわるあれこれをご紹介します。

>お客様の声2025-02-27

Petit Assiette(和歌山/橋本)

仲間もお客様も 自然と集まり、支えられ続ける 優しさ溢れるパティスリー

和歌山県橋本市にあるプティ・アシェットさんにお邪魔しました。

大阪と奈良の県境で常に10人以上の従業員を抱え、お客様も1~3組が絶えず出入りする人気店。その秘密は…


 

オーナーシェフ 田中晃雄さん(以降:シェフ)

店長 田中和歌子(以降:店長)

 

どうして橋本市に?

シェフ2人ともパティシエで、職場で知り合い結婚しました。妻はその後退いたんですけど、僕は大阪に出てパティシエを続けてて。当時最終目標は独立ってのが当たり前の時代やったし、自然と2人ともいつかはお店をってイメージがありました。その頃たまたまここに土地が空いて。

店長元々ここは私の実家だったんですが、立ち退かないといけなくて。ちょっと残った土地に父が保険会社を建て、そこに無理やりくっつけさせてもらってスタートしました。そこからどんどん拡大して今の形に。

シェフオープン当時は11坪のスペースに売り場と工房があって。ショーケースと焼き菓子の陳列が少しあるだけでした。僕が作ってる目の前にお客さんがいる状態で、今思えば臨場感があって緊張しながらやってましたね笑
 その頃はそこまでお客さんを呼べると思ってなかったんです。自分がやりたいからやって、共感してくれる人が来てくれたらって軽い気持ちで。まだ高速道路も通ってなかったし、今みたいに商業施設もなくもっと開発されてなかったので。なんでこんなところで開業したん?ってお客さんからも言われました笑

 

今に至るまで

シェフ僕がメインで作りながら販売、バイトも1人いて計3人からのスタートでした。

 最初は妻の地元というのもあり、お父さんの顔が利くというか、助けられたりとか。ちょうどテレビの影響もあってスイーツブームで、ケーキ屋なんて呼ばれてたのがパティシエって呼ばれ出すくらいの時期だったのもあるかなと思います。

 当時いらっしゃったお子さんが、大きくなって買いにきてくれたりします。うちで働いてくれてる子の中にもそういった子がいるんです。

 ありがたいことにもう20年近くパートに来てくれてる人も。昔社員だった子がお子さんを産んでから、また復帰したいって戻ってきてくれたり。そういう人たちに助けられてきました。

店長:長く勤めてくれるパートさんたちが、ケーキに塗ったりしてパティシエのようになってきたりも。

シェフ地元の人たちに支えられてここまできたので、これからも答えていかなければならない、そこは重視したいですね。

 今では土日だけとか朝だけの人とか、シフト制ですが全スタッフで13人くらいになりました。

 

ご当地認定スイーツ?

シェフ地元の商工会さんが立ち上げたイベントがあって、募集された時に高野山が世界遺産というのもあり、精進料理の胡麻豆腐をイメージして胡麻を使ったスイーツを考えました。(写真:高野のごまじぞう)

 以前はもっと大きかったんですが、リニューアルでちょっとちっちゃくして買いやすくしました。透明の袋に入れてたのを、もうちょっと売りたいなと思ったのでデザイナーさんにも相談しました。

店長:ごまじぞうのイラストは私が描いたんですけど、デザイナーさんに「センスのある感じにしてほしい」って言うたら、何も変わってこなくて…どこ直したん?って言うたらリライトしました〜って。リライトってなに?!「ちょっと線の太さを調節して、これでいいんじゃないですか?」って言われて、いいんやったらいいけど〜ってそのままパッケージにしました笑

シェフこの辺はたぶん手土産需要が多いんだと思うんです。その辺ニーズに応えていかないとな、と思います。

 

Instagramで発信「創作デコ」という挑戦

店長:たまたまきてくれてた子が創作ケーキをやりたいってタイプの子で。オーダーデコは私が1人でやってたので、一緒にやってこの子がお客さんを取れるようになったらいいなぁって。最初は毎日作ってくれてて、何にも言わないからできるんやなぁと思ってたら「もうできませぇん涙」って笑。流石に疲れてきたようなので週

1回に。2人目までそれが続いたのかな。それ以降途切れちゃったんですけど。また次に誰かやってくれる子がいないかなぁと。

 反響が良くて、同業者さんからもやめちゃったの?って声をいただきます。あれきっかけに働き手もきてくれて、求人にも役立ちましたね。結構お客さんも楽しみにしてくれてて、まだ作ってもないのに予約したいって電話も。創作デコが売れた時は作った子に接客させて、なんで買ってくださったんですか?って聞いたら「友達の誕生日やからこの日を狙ってた」って言うてくれる人も。コミュニケーションにもなるし、モチベーションにつながってましたね。

シェフ逆に売れ残ってる時があって、すっごい可哀想で…笑。何とかしてこっちで打ってあげないとなぁと思って。残ったらショックやしねぇ。
店長創作デコのために夜残って作ってくれたり、めっちゃ手間がかかるから、少し値付けを高くしたら残っちゃったとか。それでちょっと下げたら売れた〜とか。
シェフでもまぁそれも経験なんでね。

 


 

取材後記

お話を聞いているとお2人の作ったお店は、お客様もスタッフも何年経っても忘れられない「また行きたい」「また一緒に働きたい」と強く惹きつけられる、素敵な雰囲気で溢れていることがわかりました!お2人もまたそんな方々とのご縁に強く感謝しておられ、その期待に応えたいという想いでいっぱいのご様子でした。どんな土地でも人気パティスリーの秘密は、美味しいお菓子だけではなくそのお店を作る「ひと達」にあるのだなと感じました。

お忙しい中取材のご協力、本当にありがとうございました!

今回お話をお伺いしたのは...

PROFILE

Petit Assiette

ADDRESS
〒648-0018 和歌山県橋本市隅田町垂井511-4
TEL
0736-32-2957
OPEN
10:00〜18:00(水曜・木曜定休)
WEB
http://www.assiette2000.com